WiMAXとワイモバイルのpocketWiFiで、どちらがつながりやすいのか・・ そう迷う方も多いと思います。
両方を利用しているのですが、私の場合どちらもストレスなく使えています。「どちらでもいいんじゃないですか。それより早く使い始めたほうがいいですよ!」というのが私の意見です。しかしたまたま自分の部屋が電波の状態が悪いって場合もあります。それはワイマックスであれ、ワイモバイルであれ、他の携帯キャリアでもあり得ることなので、これなら絶対どこでも繋がりますとは言えないのが実情です。
しかし、それじゃ身も蓋も無いので、電波の特性の違いを話してみたいと思います。
電波の周波数帯の違いによる特徴
電波の周波数帯には、長波、短波、マイクロ波などがあり、波長の長さによって電波の繋がりやすさなどに特徴があります。単位でいうと 〇〇Hz(ヘルツ)というやつです。
その単位の数値が小さい電波ほど、障害物を回り込むように遠くへ進むことができますが、情報伝送容量は小さくなります。一方単位の数値が大きい電波は情報伝送容量は大きくなりますが、電波の性質は直進性が強まり障害物など環境の影響を受けやすくなります。
携帯電話やモバイルWi-Fiなどで使われる周波数帯は、300MHz ~ 3GHz で、極超短波といわれる帯域です。この周波数帯域の特徴は、情報伝送容量が比較的大きく、しかも多少の山や建物の陰にも回り込んで伝わることができる、とてもバランスの良い周波数帯域だということです。
プラチナバンド
極超短波といわれる周波数帯のなかでも携帯電話事業者が特に繋がりやすいとしているのが、700MHz ~ 900MHz の周波数帯域です。この帯域は通信事業者にとって価値の高い帯域ということもあって「プラチナバンド」と呼ばれたりします。
docomo や au は、800MHzの周波数帯を積極的に LTE に活用しているのに対して、SoftBank は 900MHzの周波数帯を持っていますが LTE に活用しきれておらず出遅れていましたが、今は800MHzを取得して LTE に活用しています。下記が各社の 4G LTE に活用している周波数帯です。
各社の 4G LTE の周波数帯
情報更新日:2019年4月
UQ WiMAX | 2.5GHz |
au | 800MHz 1.5GHz 2.0GHz-2.1GHz 3.5GHz |
ワイモバイル | 1.7GHz-1.8GHz |
SoftBank | 800MHz 1.7GHz-1.8GHz 2.0GHz-2.1GHz 2.5GHz(AXGP) 3.5GHz |
docomo | 800MHz 1.5GHz 1.7GHz-1.8GHz 2.0GHz-2.1GHz 3.5GHz |
ご覧いただいたとおり、ワイマックスが利用している周波数帯は 2.5GHz です。
WiMAXは「建物の中ではつながりにくい」という評価がありますが、プラチナバンドのLTEと比べると電波の特性上そのような傾向があると言えるのかもしれません。私の経験でもオフィスビルの中のトイレでWiMAXの電波が繋がらないときに、LTEオプション(ハイスピードプラスエリアモード)に切り替えることで繋がった、ということもありました。しかし同じビルでもトイレの外で窓のあるところではWiMAXはガンガン繋がっています。
では、WiMAXとpocketWiFiではどうなのか・・?
pocketWiFiの周波数帯は、プラチナバンドとWiMAXの中間の周波数帯 1.7GHzと2.1GHzを使っています。電波の特性でいうとpocketWiFiが少し繋がりやすいと言えるかもしれません。しかしWiMAXのサービスをLTEオプションまで含めて考えるとプラチナバンドで繋がるWiMAXのサービスのほうが有利ともいえます。
周波数帯の数値が小さい800MHz近辺のプラチナバンドは繋がりやすさでは優位ですが、周波数帯の数値が大きいWiMAXの2.5GHzは情報伝送量では優位になります。繋がっている状態ではWiMAXのほうが快適ともいえます。
繋がりやすさは周波数帯だけの問題ではないのも事実です。実際の繋がりやすさは、基地局の数や配置、距離、周辺環境などによって複合的な要因で違ってきますので結局は使ってみないとわからない、ということになってしまうのですが・・